パンタナル(Pantanal)

マットグロッソ州に広がる25万kuのパンタナル(大湿地帯)は、世界最大の湿地帯であり、パラグアイ川をはじめとする多くの川の水が流れ込むデルタ地帯でもある。パラグアイ川を通じてパラナ川流域とも結ばれている、まるで水の迷路のようなこの場所は、大昔インディオの伝説で、島々が浮かぶ大きな湖、または「シャライエスの海」と伝えられていた。
雨期になるとパラグアイ川の幅は20キロにまで広がり、川水はボリビア付近の湖やカラカラ島にまで浸入する。川の氾濫は通常3月から4月に起こり、水は7月から8月の間にパンタナル南部に流れていく。洪水が起こる一方で、大量の水が蒸発し気体となって消えていくことから、この場所を世界最大の「蒸発の窓」と呼ぶ人も多い。
パンタナルには鳥類が多く生息するほか、カピバラなど水中から栄養を取って生活している哺乳類、そして両生類もおり、全ての生き物は個々のエコシステムとつながっている。
ワニはこの地域の食物連鎖において重要な役割を果たしている。というのも、ワニが多く生息しているところではピラニアが減り、ワニが猟などによって減少しているエリアでは大量のピラニアが発生するからだ。ピラニアは他の魚、ときには人間にとって危険な魚であることを考えると、ワニが安全維持に一役買っていることが分かる。
パンタナルに住む鳥類は、大群で行動するのが特徴だ。最も多く目にすることができるのはトゥイウイウ、カベッサセッカ、ヘラサギ、ナンベイヒメウ、アヒルなどで、その多くは木の上に巣を作って子育てをする習慣がある。パンタナルでは、鳥を眺めながら朝を迎える、あるいは日が暮れるのを待つのも大きな楽しみだということを覚えておこう。
パンタナルでは1970年中期から農牧畜業経済が活発化した。現在、家畜は400万頭にも上り、同地域はブラジルにおける重要な肉生産地へと成長した。度重なる洪水の影響で牧畜の規模は限定されるが、少なくとも環境的にも安定した経済を保っている。
すでに紹介した通り、パンタナルでは自然観光が魅力だ。トランスパンタネイラ自動車道やミランダ・コルンバ街道を使えば数多くのスポットにアクセスできる。リーズナブルなホテルや宿泊施設のある農場なども年々増加傾向にあり、観光と環境保護の両方が実現されている。
ミナスジェライス州観光局HP: http://www.turismo.ms.gov.br