【シンチア・ユミ/NB】サンパウロ州教育局が主催した教育プロジェクト「ビバ・ジャポン」は、同州で初等教育を受けるすべての生徒に日本の文化に触れる良いきっかけを与え終わりを迎える。
全体で70万人の生徒が授業で日本の文化を体験したほか、日本文化の展示会開催、移民史料館訪問など様々なイベントに参加した。「今年の日本移民百周年を機会に多くの子どもが日本文化に触れたこという今回の結果にとても満足しています」と「ビバ・ジャポン」の発案者であ
る州教育局のヒロユキ・ヒノ部長は語った。
プロジェクトの成功が顕著に見られるのは、サンパウロ市東部にあ
るジョアン・クリマコ・ダ・シルバ校で490人の生徒がプロジェクトに参加した。同校の教育コーディネーター、レニーザ・アルジラ・カサドールさんは「児童と保護者と教師が一丸となってプロジェクトに取り組みました」といい、教師が折り紙や切り紙、生け花をボランティアから教わり、生徒に教えた。
1年生を受け持つベラ・ロドリゲスさんは、12月に行われる終業式で催される折り紙の展示会に出品するため、児童に折り紙を教えている。「折り紙は子どもたちの集中力を高めるだけでなく、指先の運動神経の発達を促すのに最適です」。
子どもたちは、お気に入りの折り紙を楽しんで折っている。「僕はセミとイルカ、あ
とは星を折るのが好きかな」と7歳のアントニオ・リマ君。その横では同じく7歳のブレンダ・ソウトさんが出来あ
がったばかりのカエルを誇らしげに見せてくれた。
年間を通して行われる学校の活動として、3年生は日本食のレシピの作成が選ばれた。同学年を教えるクリスチアーネ・ダ・シルバさんは「テーマを和食に選んだとき、子どもたちの日本料理に関する知識は乏しいと考えていましたが、実際、皆日本食が好きで、いろいろなことを知っていたことに大変驚きました」と話す。ジョバナ・フェルナンデスさんの家では母親が時々お寿司を作り、皆に振舞うこともあ
るという。同じく3年生のルーカス・アルベス君は「日本食のレシピを集めて、ママに家で作ってもらうように頼むんだ」と楽しみにしている。
隣の4年生のクラスでは、子どもたちのグループが紙を使って照明作りをしていた。「リベルダーデで行われた祭りで、日本風の照明器具を見かけ、そこからヒントを得て、このテーマに決めました。児童たちも気に入ったようで紙の照明作りに一生懸命取り組んでいます」と同学年担当のクリスチーナ・ボルジンさんは語った。
ダイルゼ・ウセラ副校長は「子どもたちはプロジェクトの目的をよく理解しており、楽しんでやっています。今回のプロジェクトから独立して来年も継続する可能性もあ
ります」と「ビバ・ジャポン」を評価した。
レジストロ市のランタジ校では、幼稚部から高校まで約300人の児童・生徒が1年を通して日本文化に慣れ親しむ様々な活動を行った。民俗舞踊の催し物に参加したり、日本文化にまつわる作文や絵を描いたりした。また、日本人移民の墓地に出かけ、その歴史を学び、百周年を祝うパレードも行った。
同校のイオランダ・ブランドン・リマ校長は「ビバ・ジャポン」がどれだけ日本人移民がレジストロ市の発展に貢献してきたかということを知るために大変重要な企画だという。「今年行われた数々のイベントを通して、私の学校の生徒は日本に対して興味を抱き、日いずる国の文化、伝統、歴史など、様々なことを学びました。このプロジェクトの結果に大変満足しています」。
教育局によって展開される次の企画は「カエルプロジェクト」。これは日本から帰国したデカセギの子どもたちがブラジルの学校や社会にスムーズに順応するための支援プログラムであ
り、ISEC(教育文化連帯協会)と共同で行われる。