小規模小売店、生き残りかけ手を組む
【スージー・ムラカミ/NB】
大手の進出により小売店の経営環境が厳しくなっていく中、大手の波に飲み込まれず、生存競争に打ち勝つ解決策を模索していた小売店が、グループを結成し、結束することで大型店に負けないことを実証している。
「オキナワグループ」(宮里勝盛会長)は、沖縄の方言で「相互扶助」、「助け合い」を意味する「ユイマール」の精神でつながっている。建築資材関連を中心に1990年に25店が参加して設立された同グループは、10年後には県系2世以降の経営者140人が加盟するまでに成長した。仕入れのほか、情報交換などを行い、グループの「共栄」を目指す。グループの名称は、設立者のほとんどが沖縄系のため付けられた。
グループがなぜここまで成長することが出来たのか。宮里会長によると、会員同士の結束によるところが大きいという。経験や知識を共有することで、より良い成功を導き出すとし「結束の強さは、商業に限ったことではない。もしそれだけの繋がりであれば、このグループは既になくなっていただろう。グループは家族のようなもの。支え合い、助け合う沖縄の美徳がここにも生きている」と宮里会長は話した。
2000年、グループは会社設立のために動き始めた。会社設立のほかにも、加盟者らにグループが提供するものを含め各種講座を受けることを奨励している。このため、以前より高額になった加盟料を嫌ったメンバーがグループを去り105人まで減ったが、宮里会長は必然だったと話した。
オキナワグループへは保証人がいれば加入が認められるので、協会の会員はほとんどが親類か友人としての繋がりを持っていることが多い。仮にグループに加入している会社の仕入れの支払いが滞ってしまった場合、グループが代わってその支払いを保証する。このようにして信用を築き、現在に至っている。
もうひとつ、日系人が主体となって結成したグループがある。「Rede Supervizinho」(ルシア・モリタ代表)は、小規模スーパーが集まって2001年に設立された。小売店の弱点は、仕入れの量が少ないため、大型店のような安値が付けられないことにあることから、グループは商品を大量に仕入れることで、価格を下げ、大型店と競争できるようになった。また、2007年には配送センターを設立し、流通業務を管理している。
現在、大サンパウロ圏に29の加盟店が分散している。モリタ代表によれば、グループに加入後、最初の3カ月で30%の売り上げ増大が見られた店もあるという。グループについてモリタ代表は「1店1店の実情をしっかりと把握し、それに向き合う必要がある。1人で大手に挑むのは限界があるが、問題も解決方法もすべて分かち合えれば、さらなる力を生む原動力となる」と話した。