修復工事の目処立たず=カザロン・ド・シャ
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修復作業が中断したカザロン・ド・シャ
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【シンチア・ユミ/NB】サンパウロ州モジ・ダス・クルーゼス市にある製茶工場跡カザロン・ド・シャの修復プロジェクトが中断している。当初の計画では今年6月18日までに終了する予定だったが、連邦政府からの工事資金が滞っているため、期日に間に合わないという。「修復工事に必要な金額は、連邦政府から出せないという通知を受け取った」と同工場保存協会会長の中谷哲昇氏は語った。
カザロン・ド・シャ修復工事プロジェクトは、文化省の承認を得て2004年から始まった。予算は約80万レアルが組まれ、工期は3段階に分けられた。しかし、文化省から拠出された資金はわずかで、2005年に始まった修復工事は2年以上経った現在までに第1段階が完了しただけだ。
過去に使用された建築材が取り替えられ、床の張替えなどが行われた。「ここまでは出来たが、まだやることはたくさん残っている。連邦政府から文化財に指定された唯一のコロニアの文化遺産の状態は、惨たんたるものであり、憂慮すべき問題だ」と中谷氏が語るとおり、カザロンはサンパウロ州と連邦政府によって文化遺産に指定されている。
1942年に建設された建物は、工場としての役割を終えたあとも、製茶工場跡として観光客や学生の見学などを受け入れてきたが、今日では、屋根もなく、骨組みがそのままむき出しになっており、その荒廃が目立つ。「カザロンが昔の活力を取り戻せるかは、この修復工事にかかっている。我々としては、また見学者を受け入れられるよう、1日も早い修復工事の完了を願うばかりだ」と中谷氏は締め括った。
カザロン・ド・シャ
サンパウロ州モジ・ダス・クルーゼス市コクエラ地区にある製茶工場跡。1942年に片倉合名会社の現地農場支配人・揮旗深志氏が大工の花岡一男氏に依頼して建てられた。製茶工場として1968年まで稼動した後、農作業倉庫として利用されていた。建物はその後、荒廃が進み、解体が決定した際に、関係者らが保存協会を設立し、修復・活用の道を探っている。
1982年にサンパウロ州歴史芸術観光審議会に文化遺産と認定され、その後、国立歴史遺産機構からも認定されている。