南かなこ、ブラジル凱旋コンサート
|
Divulgação
|
 |
|
来伯公演が決まった南さん
|
【シンチア・ユミ/NB】
パラナ州ロンドリーナ市出身の日系ブラジル人歌手・上野智恵美さんは、家族に勧められ、わずか3歳でカラオケ大会のステージに上り歌を披露した。
5人兄弟で唯一の娘である智恵美。男ばかりの環境で育った彼女に演歌を教えたのは、父方の祖母だった。当時、智恵美さんの両親は農業を営んでおり、祖母チエノさんが幼い子どもたちの面倒を見ていた。美空ひばりを子守唄に歌ってもらい、演歌が好きな祖母と時間を過ごすうちに、歌が好きになり、彼女の才能は次第に開花。故郷を離れ、彼女の祖父母が生まれた土地、日本の大きな舞台で歌うまでに至ったのである。智恵美さんが12歳の時、両親は静岡県にある食品加工工場で働くことになり、智恵美さんもともに訪日したのだが、すべてはそこから始まったといっても過言ではないだろう。
智恵美さんは、静岡で中学、高校に通い、卒業後は音楽学校で学んだ。初めて日本に来てから9年後、智恵美さんは、大手レコード会社主催のオーディションに合格、小林幸子が所属する芸能プロダクション・幸子プロモーションからデビューを果たす。同プロダクションの三上紀子さんは「彼女の声量の豊かさと個性的な歌唱法には、とても強い印象を受けました」と当時を振り返って話した。
智恵美さんの芸名は「南かなこ」。「南(ブラジル)」から来た「子」の夢が「叶う」ようにと名付けられた。プロの歌手として5年前から活動している。「娘は昔から演歌歌手になるのが夢でした。幸子プロモーションの人が娘を見初めてくれたのは、4回目のオーディションを受けたときのことでした」と自慢の娘を持つ母親の上野艶子さんは当時を思い出す。艶子さんは現在サンパウロに住んでおり、地球の反対側から娘を応援している。
最初でこそ、どこにでもいる新人のように扱われることもあったが、この5年間、ゆっくりとしかし着実に成功に向かって努力を続けてきた。最初のヒット曲は、2004年に発売された「居酒屋サンバ」で、その後東京で行われた小林幸子・芸能活動40周年記念リサイタルにゲストとして出演した。そして「南かなこキャラバンカーツアー お祭りキャンペーン」と称し、全国30カ所を回った。
すでにシングル6枚とアルバム1枚を発売しており、2003年には、第45回日本レコード大賞新人賞、第36回日本有線大賞新人賞を獲得し、“どこにでもいる新人”は“才能豊かな新人”へと変貌し、知名度を上げた。現在、かなこさんはスタジオでの練習と、地方での営業、さらには毎週、演歌番組に出演するという多忙な日々を送っている。
また、ブラジル日本移民百周年にあたる2008年には、生まれ故郷ブラジルで、凱旋ツアーが行われる。「娘にとっては、とても感慨深いと思います。娘は日本に行ってから、一度もブラジルに帰ってきていないんですよ。それが百周年に日系コミュニティの皆さんの前で歌を歌うために帰ってこられるなんて、すばらしいじゃありませんか」と艶子さんは話した。
南かなこブラジルツアーは、来年5月21日から24日にかけてサンパウロ市、サンベルナルド市(サンパウロ州)、カンポ・グランデ市(マットグロッソドスル州)、ロンドリーナ市(パラナ州)で予定されている。