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広がる史料館建設計画

相次ぐ史料館建設計画−運営には課題も

【NB編集部】

 9月19、20日にサンパウロ市で開催された第3回史料館会議(本面に詳報)。会議には、すでに史料館を運営している団体のほか、2008年のブラジル日本移民百周年に向けて新たに建設を予定している団体や改修事業を計画している団体も参加した。

 リンス文化体育福祉協会(ABCEL)のカズノリ・ヤスナガ会長によると、同協会では、現在施設内にある移民史料展示スペースを、協会が保有する宿泊施設を改修して建設する史料館に移設する計画がある。同プロジェクトに協力しているリンス市は、建設される史料館を市の観光プランに含めることを検討しているという。

 このほか、ペレイラ・バレット開拓史料館では、百周年に向けた建物の増改築計画がある。

 新たに史料館を建設しようという動きもある。グアタパラ文化体育協会の新田築副会長によると、同協会は百周年に向けて史料館建設を計画している。第1回笠戸丸移民が配耕された6農場のうちのひとつがあったグアタパラでは、日本移民だけでなく、受け入れた側のブラジル人に関する史料を収集する計画だ。

 このほか、アリアンサ地方でも史料館建設を前提にした史料収集を行っている。

 改修・建設計画が相次ぐ史料館だが、課題もある。施設内に史料館を持つアラサツーバ文化協会では、会員の関心を得られず、苦しい運営状態が続いている。今月新体制となったブラジル国内最大規模のブラジル日本移民史料館(サンパウロ)も苦しい財政状況が最大の課題となっている。また、サンパウロ州教育局が行っている百周年記念教育プロジェクト「Viva Japão」の一環で史料館を訪れる子どもたちに十分対応できないなど、運営体制の不備も挙げられる。

 「史料館をつくる」というテーマで講演したJICA青年ボランティアで博物館学芸員の大野和則さんは、日系史料館に限らず「博物館運営は財政的に難しいもの」としたうえで、日本では財政難から機能不全に陥り「モノの墓場」となった博物館が多数あると指摘した。講演後「モノを集めて建物を作ればいいと思っていたが、我々の考えが甘かったのかもしれない」と話す参加者もおり、今後、ネットワーク化を含め、継続可能な運営方法を構築する必要性が求められている。


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