いよいよパンアメリカン大会(米州大陸スポーツ競技大会)に向けてカウントダウンが始まった。今年6月にリオデジャネイロで開催されるパンアメリカンは、厳しい選考をくぐり抜けることができたできた日系人選手たちにとって非常に重要なスポーツ競技大会だ。選手たちは現在、今までかさねてきた練習の成果にさらに磨きをかけるべく特訓中で、大会で勝利するために必死だ。そして少なくとも5人の日系ブラジル人選手が大会参加の栄誉を勝ち取った。卓球のウーゴ・オヤマ、トライアスロンではマリアナ・オハタ、バドミントンからはマリアナ・アリモリとギリェルミ・クマサカの2人、5人目は空手のバレーリア・クミザキであ
る。
バレーリア選手は、自分が大会で何をするべきか、すでに確信に近いものを持っている。「私は最良の結果を出すためにこれだけきつい練習をしているのよ」と言う彼女は21歳。何が彼女にとって最良の結果なのだろう? 「私は金メダルだけが欲しいの。誰も2番目、3番目になるために練習はしないわ。」
サンパウロ州プレジデンテ・プルデンテ市に住み、物理学を専攻する大学生のバレーリア選手は、その大きな目標を達成するため、毎朝6時45分に起き、日課のエクササイズを8時から始める。53キロ級の空手家は午前中はランニングと筋力トレーニングをこなし、午後から空手の稽古を始める。
この選手に関してひとつ面白いエピソードがある。なんと「信仰」が彼女を空手家として目覚めさせたのだ。毎週日曜日、バレーリアは欠かさず教会のミサに参加している。そこで彼女の愛読書ともいえるレオ牧師著作の『その高みにあるものを求めよ』を読んで奮起し、空手と出会った。当時16歳だった彼女は、通常であれば空手というスポーツを極めるには遅すぎるスタートだったが、ものすごいスピードで成長。稽古を重ね5年目の2005年、ついにジュニア世界選手権のチャンピオンという最高の栄誉を神に捧げることができたのだった。
マリアーナ・アリモリ選手は3月4日、今大会の女子バドミントン選手選考で4人の選手のうちの1人に選ばれた。ダブルスの試合で彼女は、補欠選手としてリオ出身のファビアーナ・シルバ選手とペアを組んだ。選考には6人が残っていたが、6人のうちアリモリ選手とシルバ選手の2人がダブルスの選考試合で合格し、残った選手半分は個人戦で代表を目指すことになった。「私の専門であ
るバドミントンはいたってシンプルなスポーツだと思います。ダブルスだったらメダル獲得も容易になると思うんです」と大会でのメダルの可能性について語った。「絶対に勝ちに行きたいですね。でも試合の前はいつも激しい不安に駆られます」
初めてのパンアメリカン出場となるサンパウロ出身の20歳の彼女だが、バドミントン暦は13歳のころ、学校で遊びとして始めたのがきっかけだった。そこから止まることなく、昨年ブラジルオリンピック委員会(COB)により国内最高の選手として認められるまでになり、シーズンオフには国内ランキング1位まで登りつめる。
サンパウロのマッケンジー大学で建築学と都市工学を専攻する彼女は、昼間は大学に通うため、必然的に練習は夜になる。そして今年、リオグランデドスル州のポルトアレグレ市で1カ月間、トレーニングで交流を図る強化合宿に参加した。「今ものすごく忙しい」という彼女の笑顔はとてもまぶしい。
表記に誤りがあったため、この記事は修正されています。
(ブラジル時間2007年4月20日11:18配信)