【キネブラ】Vol.10「Oi ビシクレッタ」(ミドル・オブ・ザ・ワールド/O
Caminho das Nuvens)

「世界の中心」という名前の広場から物語は始まる。路上生活を強いられている夫婦はそこから5人の子供を連れてボロボロの自転車に乗って町から町へと移動する。家族全員にまともな生活をさせてやるには1000レアル稼げる職が必要だと考え、近くの都市に向けてひたすらペダルをこぐ夫。それにただついていく妻と育ち盛りの5人の子供。あるときは歌を歌って、あるときは物乞いをして日銭をかき集める。新しい町に着き、やっと妻が仕事を見つけても、夫が1000レアル稼げる職じゃないとダメだと言いその町を後にする。その後も妻と子供たちは無職なのにプライドだけは高い夫に翻弄される。とくに反抗期を迎えた長男は度々父親と衝突し、ついには逃げ出してしまう。子育ては放棄しようとも妻は親の権利を主張しながら、そんな息子をヒステリックに叱りつける。度重なる移動の末、いつになっても良くならない暮らしの中、妻は「誰も他人のことなんて助けようとしないわ」とぐちり始める。夫は夫で「こんなの人生じゃない」と弱音を吐く。あらゆる困難を乗り越えそれでも家族は1000レアルの職を求めて、遠い遠いリオデジャネイロを目指す。
3200キロの道のりを6カ月かけて自転車で移動した実在する家族の話を基にしたロードムービー。東京で行われたブラジル映画祭2005では「ミドル・オブ・ザ・ワールド」というタイトルで上映され、今年再び「Oi ビシクレッタ」と名前を変え日本再上陸を果たした。
原題 O
caminho das nuvens
監督 ビセンチ・アモリン
出演者 ワグナー・モーラ
クラウジア・アブレウ
ラビ・ラモス・ラセルダ
マノエル・セバスチアン・アルベス・フィーリョ
フェリーピ・ニュートン・シウバ・ロドリゲス